石巻市 雄勝町伊達の黒船太鼓保存会の公式ブログ  DATE NO KUROFUNE TAIKO of Ogatsu Official Blog.

2012/02/29

震災後に初めて鳴らした音

 震災後に黒船太鼓のメンバーと再会出来たのは、
5月に入ってからでした。それまでは安否も知らずにいたので
気が気ではありませんでした。

東京駅へ出荷予定だった雄勝石が津波をかぶりながらも
8割が無事で出荷が出来る。

そういうことのテレビ取材で雄勝入りしてでのことでした。

ただ、いつも練習していた公民館、
何度も足を運び公演した伝統産業会館、
そして街の全てが破壊されていたのは、衝撃でした。
僕自身も石巻の門脇、南浜町、湊が近くにあり
色々な惨状を目の当たりにしていましたが
慣れるものではなく、新たに行く場所でペタリと膝をついて
しまいます。

そんな彼らは、自分の生活していたすべての環境が
一瞬にして消え去って、どう未来を見たらいいのか、
そういう思いが表情から読み取れました。

太鼓も、衣装も全て。

太鼓を叩くことも、今は考えられないという代表代行の神山さん。

テレビの方が演奏してくださるんですよねと
訪ねてきてみんなビックリ。
どうやら、今ここで腰を上げなければ伝統は潰える、
そして伝統の太鼓にこそ地域の人が希望を持てるのではと
気を効かせてくれたのが、父でした。

太鼓も何も無いので、瓦礫の中にメンバーと僕で
探しにいきました。

  

  

  

  

  

瓦礫の中から何とか太鼓を見つけだしました。
革はもちろん海水を吸ってブヨブヨ。
だけれど、太鼓を見つけ、担ぎ出しているメンバーの
目に光る何かがありました。

 

 

 


太鼓を打ち鳴らすと、物などを探しに来ていた
地元の人、ボランティアに来ていた人達が集まってきました。

鳴らした後にメンバーの目も少し光が戻ってきているように
感じました。


つづく。




伊達の黒船太鼓との出会いから震災まで

伊達の黒船太鼓に今年正式に入会した、yukkiです。
まったくの新参者ですが、ブログの管理や記事を任されました。
どうぞ、よろしくお願いします。

5年ほど前、2007年に、雄勝石である玄昌石
(硯や東京駅に使われている国産天然スレート材)と
ステンドグラス、現代音楽のコラボレーションをテーマにしたイベント
雄勝石と出会った 30人のグラスアーチスト展

にて、和泉耕二さん作曲の「ペルム幻想 <大地の夢>」という曲の
演奏で共演させていただいたのがご縁の始まりでした。
その時は和太鼓を黒船太鼓、ピアノは和泉真弓さん、僕はディジュリドゥという
オーストラリアの先住民アボリジニの楽器と、玄昌石を叩いた音をサンプリングして
音をその場で作る演奏でした。

               


また、父も屋根の施工屋をしており
東京駅や大阪中央公会堂などの復原作業をしていて、
我々家族は多方面で雄勝との縁を強く感じています。

それから何度か一緒に共演していて、交流を深め、
また彼らの地域に根ざした芸能活動に
とても深い共感を得ていき、またその人柄、暖かさから
出てくる音には何か言葉では言い表せない説得力がありました。

そして2011年の3月11日にあの震災が来ました。

僕自身は雄勝町ではなく石巻の旧市街地付近が自宅の為に
状況が全く解らず、噂では町は壊滅したと耳にしていました。
父が東京駅の事で雄勝に色々と情報収集を始めていき
テレビの取材等もしていただいている時に、
黒船太鼓のメンバーが無事に津波から避難していた事を知り
本当に嬉しかったのを今でも鮮明に覚えています。

つづく






2012/02/28

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